5月16日、三重県立美術館所蔵名品展記念講演会
「作品にたどる画家と旅の体験」が開催されました。
講師は当館学芸担当副館長、萬木康博でした。
キーワードは・・・道、川、鉄道、海
でした。
冒頭、浅井忠の奥多摩小丹波村の話題から話は始まり、鹿子木孟郎の作品の変遷を
風景画から人物画でたどり、三重県津で夫人を描いた作品などを紹介しました。
日の出を多く描いた藤島武二、紀南の海を描いた鳥海青児。
北川民次の作品では小野竹喬の似た構図の作品を紹介、フランスの画家がエトルタの
海岸を多く描いたように、日本人画家も多く描いた海岸があったことなどをお話しました。
岸田劉生の麦二三寸の道から切通しの道、続いて金山平三の信濃川の風景まで
話は及び、最後は松本竣介の作品に描かれた東京駅までのお話でした。
なんでも、この絵に描かれているドームが東京駅に復活するそうです。
絵の鑑賞では絵にまつわるエピソードが、より深く理解するための手助けになりそうです。
三重県立美術館の名品が多く笠間へ来ています。
どうぞお出かけください。 (KK)