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企画展履歴

パリに描く−山下充 福本章 筧本生−展

日本・アメリカ館1F 特別展示
2008年1月2日(水)〜5月6日(火)

日本の洋画家がはじめてパリに留学したのは19世紀後半のことです。以来、洋画家たちは油彩画の聖地パリに憧れ、留学を夢見ました。佐伯祐三(1898-1928)は命を賭して渡仏し、パリの街や人間を描いて傑作を遺しました。また独自の精神世界をカンヴァスに現した鴨居玲(1928-1985)は、フランス、イタリア、スペイン、南米を遍歴、様々な人間像を描きましたが、最初に訪れたのはまたパリでありました。

本展では、パリに本拠地を置いて制作する山下充、福本章、筧本生の作品を紹介いたします。
山下充は1926年静岡に生まれ、1964年渡仏、パリ、カンヌに暮らし、光と水、空気を捉えて質の高い風景画を創りあげました。2002年に帰国し、現在は郷里日本平で制作を続けています。
1932年岡山に生まれた福本章は1967年に渡仏、透明感のあるブルーを基調とする色彩で、風景、人物、静物等を描き、独自の具象絵画を築いています。
筧本生は1951年福岡に生まれ、1975年に渡仏してパリの下町にアトリエをかまえました。市井の一隅から人々の姿をじっくりと観察し、印象的な人物像を描き続けています。

四季豊かな日本に生まれた画家たちは、パリの「エスプリ」を体感しながら制作し、東西文化の融合をそれぞれのカンヴァスに具現したとも言えるでしょう。三人三様の芸術世界をお楽しみください。

山下充
山下充 1985年
「巴里の空」
筧本生
筧本生 2002年
「牡蠣を食べるマダム」
福本章
福本章 1967年 「裸婦」